引き金

館内放送がもう一度鳴り、消える。ここから始めるという選択が、このVNの自信をすべて語っている。オープニングの説明はない。出会いの演出もない。最後のツアーがコニーアイランドの出口へ向かい、誰かがチェックリストを手に建物を歩くように天井の灯りがギャラリーごと暗くなり、燃え続けるのは大きな海洋水槽だけ。黒くなる建物の中で、保たれた青の壁だ。

あなたはボランティア。水槽点検のために残った。スタッフはすでにロビーへ下り、ガラスの前にはひと組の足音と、水に顔を塗られたあなた以外、誰もいない。

アフターアワーズ・タンクは約一時間。その一分一分を、縮む光の輪の中で過ごす。差し出された出口を選べば、夜はただの遅い点検だ。チェックを入れ、何も起きず、ドアを背に閉めて帰る。脚本のどこにも急ぐ場所はなく、座れる場所もない。ずっと立たされるから、体で分かる。

登場人物の近景

マレンは教育スタッフで、文章は聞かれるための声を彼女に与えている。辛抱強く、温かく、背後で泳ぐものすべてについて仕事で蓄えた知識を運ぶ声だ。二十代後半、だろう。砂色の金髪のポニーテールがほどけていく。口元のほくろを、クローズアップが正直少し愛しすぎている。水槽の手入れで濡れた紺のポロシャツは透け、背中に張りつく。ガラスに手のひらを当てると、左手の金の指輪が青を拾い、彼女より長く光を留める。

彼女は既婚だ。ゲームは彼女の他の情報と同じ、ゆっくりした息の中で教える。夫のコールは同じ建物のどこか下で夜間警備をしている。姿は見せないが、彼の巡回ルートがこの物語の時計になる。

語り手はボランティアで、脚本はそこを巧みに使う。ボランティアは信頼されると同時に、見えない存在だ。ここにいていい。ここにいることを誰も疑わない。その二つを同時に感じさせ、終盤にはどちらもほとんど慰めにならないと分からせる。

緊張を生む仕組み

二つのタイマーが絡み合っている。ひとつは光。ギャラリーが区画ごとに死んでいき、脚本はカウントダウンのようにそれを確かめる。もうひとつは足音。コールが巡回し、タイルを靴が遠く擦るたび、肩がまた強張る。

何もないところから、これほど危険を生むことに感心した。人のいない公共の場所。鍵のかかった部屋も、都合のいい停電も、悪役もない。ただ閉館後の水族館とフィルターの唸り、離れるくらいなら見つかりたいと知る二人。出口の分岐さえ丁寧に書かれている。遅い点検として終わる夜が、ボランティアのシフトで味わうとは思わなかった痛みを残した。

こんな時に

夜遅く、雨が降り、ヘッドホンをしている時。この一人用のゲームは暗い部屋を求める。音のミックスが半分を担い、館内放送が消える音はイヤホン越しだとまったく違って聞こえる。閉店間際の物語が弱点なら、よく似た営業時間外の疼きをくれるこのアーケード閉店物語の後に並べたい。どちらも広い出会いのビジュアルノベルの棚に自然に収まるが、沈黙をここまで理解する隣人は少ない。二周目にも価値がある。足音の位置を知っていると、どの沈黙に身を預けるかが変わる。


最終判断

小さく、鋭く、自信がある。二人が立てる最も熱い場所は、適切さから一歩だけ近い場所だと知り、驚かせようとせず二人を一時間そこに置く。既婚女性とボランティア、互いの欲望、説教はない。ガラスと青い光と、二人だけに属する決断がある。VNightsのページには完全版と、ボードウォークを舞台にした短い無料エピローグが載っている。二度遊ぼう。一度は帰るために、もう一度は残るために。